ファンをつくる『くらかけ屋』

企業ソーシャルメディア運営のための7つのステップ

ソーシャルメディアを企業でどう活用していくのかについては、私の上司が積極的で、2010年3月に社内公募で専任チームがつくられ、私がそのチームのリーダーを務めました。

チームで実行したことは、ノウハウの獲得のために、ブログ、Twitterの企業アカウントを実際に運営したことと、ソーシャルメディアのガイドラインをつくることでした。

2010年5月にソーシャルメディアガイドラインを作成しました。その後日本経済新聞の取材を受け、記事になりました。

●ソーシャルメディア「書き込み」で職場に波紋(2011年5月11日 日本経済新聞)
http://style.nikkei.com/article/DGXNASFE0600Q_Z00C11A5WZ8001

そうした経験から、企業ソーシャルメディア運営を7つのステップにまとめました。

(1)責任者を決め、目的、KGI、KPIを決める

良くわからないからと食わず嫌いにならずに、担当者に任せきりにしないで、まさかの時に責任を取れる責任者を決めます。管理職であることが必要です。責任者はソーシャルメディア運営の目的と目指す姿、運営の指標となる目標値を決めて、社内で共有しなければなりません。

(2)担当者を決め、任命し、ワーキンググループを作る

担当者は業務としてソーシャルメディア運営を任命することが重要です。ソーシャルメディア運営の担当者であることを自覚させると同時に、周りの人たちにも認知させるのです。投稿は相互チェックが必須です。できるだけ複数の人をアサインし、その担当者でワーキンググループを作り、相互チェックや情報交換、運営相談ができるようにします。

(3)ワーキンググループで投稿ルールを作る

投稿の内部ルールをワーキンググループで議論して自分たちで決めます。どんな投稿をするのか? クレームがついたらどうするのか? 画像の大きさはどうするのか? など、他社の動向や事例を学びながら、しっかりとルールを文書化することが大切です。

(4)ワーキンググループで公開するオフィシャルガイドラインをつくる

ガイドラインには(4)の内部ルールと同時に、外向けのルールを作り、公開することが、万一のトラブル対応に重要です。ソーシャルメディアをどう活用するのか、コメント削除のルールなどを明確にして文書にし、ホームページなどで公開します。すでにネット上には多くの会社がガイドラインを公開していますので、それらを検証し、自分たちのガイドラインをつくります。これが炎上対策に使えたり、記事の免責に使えたりもします。何よりも、ソーシャルメディアを企業としてきちんと活用していることを宣言することで、信頼を得ることができるのです。

(5)連絡・情報共有のツールを用意する

担当者はタイムリーな連絡や情報共有ができると良いです。例えばFacebookの秘密のグループなどを利用して、メンバー間のみで情報共有できるツールを用意して、投稿の前の確認や、記事のアイデアなどを共有します。外部のライターや運営スタッフがいる場合にも、こうしたツールを使って共有すると良いでしょう。

(6)月次でワーキンググループの定例会議を開催し、情報共有、月次報告、勉強会などを行い、PDCAを回す

情報共有と報告のためのリアルな場としてワーキンググループは定例会議をすると良いです。運営チームが小さい場合には日常の業務でPDCAを回せば十分ですが、社内の複数の部署で複数のソーシャルメディアのアカウントを個別に運営している場合は、各部門の責任者、担当者を集めた定例会議が必要です。会議があれば資料を作り、運営のPDCAが回り、つくりっぱなしで、いつの間にか投稿がなくなることも回避できます。

(7)少なくとも半年に一度はマネジャー向けの報告会を開催して理解とアドバイスを得る

担当者の上司や経営陣に報告をする機会を作ることはソーシャルメディアに対して理解ができない人たちにソーシャルメディア活用の効果を承知してもらうために重要です。食わず嫌いの人たちにできるだけわかりやすく、成果を数字で見せることが肝要になります。

ソーシャルメディアは顧客同士のコミュニケーション・ツールです。顧客は、ソーシャルメディアで情報を発信・交換・共有していきます。企業としてはこの拡散ツールをうまく利用していくことが、顧客とのコミュニケーションのために必須な時代になりました。

さらに、ネット広告では従来のバナー広告から、ソーシャルメディアを土台にした広告へシフトしつつあり、その広告のコンテンツとしても、ソーシャルメディアの記事が役に立つようになってきました。

計画的なソーシャルメディア運営が、企業のWebマーケティングの中でも重要なテーマです。